2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

岡田防水布

屋号は岡田防水布、縁のなかった隣県の町大垣にテント地加工屋を見つけて通うようになった。 鍛冶屋だの御徒町だという古い町並みの少なくない大垣の、狭い道にひしめく町屋にある。 三渡笠に合羽のあのカッパの時代から続く由緒ある防水布を扱う店で、中庭…

ゲイのレッテル

中村の灰

灰仕立てだとうたう島のそば屋が何軒かあるので、 灰汁(あく)を使った後の沈澱物をどうしてるか訊いてみるが期待する返事は返ってこない。これ以上ないサンプル(失礼)に出会って、「目を閉じて……」は恵まれた第一段階をむかえるだろう。 山二つ越えて戻った…

はらん、ばらん

水仙は凍てているが、彼岸花はもっと深い緑で、いかにも霜に強そうだ。 移植二年目には、目立って増えた。 はらんはなかなか増えない。

岩手県二戸市

秋田の曲げわっぱギルドの長は仲間の塗りもの職人を亡くして、隣県に廻して起きた齟齬。受け手に落ち度はない。 お礼を言って、請求伝票通り支払った。 倍増する子かずの曲げものの弁当箱がどんな風に使われるか知ったら、今の民芸の有り様をどう言うだろう…

二組だけ成立した一組

漆の塗り手が代わったので上下二段どちらかの飯入れも、塗りものにされてしまった。 ひとつだけ白木のときにサンプルで持ち帰って、手土産にしたお宅を訪ね。上下とも漆で塗ったものを一組、持参して。 縁側にこの二組を並べて、テレコで重ねてみればアラ目…

二組だけ成立した一組

漆の塗り手が代わったので上下二段どちらかの飯入れも、塗りものにされてしまった。 ひとつだけ白木のときにサンプルで持ち帰って、手土産にしたお宅を訪ね。上下とも漆で塗ったものを一組、持参して。 縁側にこの二組を並べて、テレコで重ねてみればアラ目…

三十年変わらない

島で揃わないものもある。 取引先も代替わりしているが、佐藤幾で紙ひも、ギザ刃で切った紙袋、桧ひも。 タカ製とは比べられない迎春入口ポスターを見せたら、先入観を持たない目で品定めしてくれた店主の姿はなかったが、健在の「社長婦人」の言うこには。…

予定稿

休みに入る期間の予定稿、仕込んだ紙面だろうが。年間投稿から一首を選んだ今日の朝日歌壇もよかったが、今日の中日のこの読者エッセイも清々しい。

type・?

カゴを造る心構えは素材を使いきるゴミを出さない、だと小川京子は言う。芸術のほか、生業に編む心構えをそう言っているのだ。 志摩でゆっくりした時間に私もそうしたくて、棄てずにおいた古いハンモックを持ってきた。 ほどいて編み直すためだ。 三〇〇本編…

小川京子のカゴ

沖縄にも小川という姓があるようで、彼女のオブジェを沖縄の美術館で観たときは興味深かった。 亜熱帯の植物で大雑把に作った巨大な、いわゆる消極的立方体でまことにプリミティブ。 スタジオは本島から宮古島に移って、ハンドバッグを編んだカゴの仕事でも…

縄に始まる

八重山の七つの島に漂着した流木や漁具、ロープで始まった手編みハンモックだったが、ここへ来てポピュラリティのあるアイテムを加えた。 トゥルーラバーズ・ノットである。劣化したそれらに見出だす意味は言うまでもなく評論的で象徴性だが、人が載るもので…

美夜子

新年そうそう康信を、旧・小原村に訪ねた。 その薬が分からない。どうしてか写真の輪花の鉢、その灰釉がこの色にならないのだ。と。 黒猫は季節をひとつくぐっだけで、これほどの体躯。彼が美夜子と呼ぶのも、分からなくも。 焼き肌の望むべき色、念を押して…

さるなる菜

如意の申の方角に新田を拓いたから、如意申新田。

アワープラネットTV

動く絵も描きたい、かねて願ってきたがちょっと不相応なビデオカメラを買って、その取り回しを誰に教えてもらおうかと見回した。 ほんの数回の撮影と編集の講座に参加した、もう二三年前のこと。 マスコミ畑の小賢しい大学院生、アジアのゴミの山を裸足で漁…

ハンモックのある風景

年のはじめに本屋で。さる本に手を伸ばすと隣からも手がのびてきて、ダニエル・L・エヴェレット著「ピダハン」の背表紙のところでかち合った。 少しこちらが早く到達したので、その指を引っ込めたせんかたは現在の私から比較すれは、若い女性だった。 しか…

双方向メディア

テレビも雑誌もない暮らしで、ときに接する機会があるとじっと見てしまう。 氏神に詣でる待ち時間に、よく分からない年忘れTVをみてしまった。 喫茶店では週刊誌のバックナンバーを並べて、某掲示板欄を子細に検討。 有名無名の分け隔てない、このページ以上…