2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

立像二体

暗青色のサバニが港開口部に消えたあと再び離島桟橋に視線をもどすと、突堤の先端と四角い積み荷の向こうに動かぬ立像二体に気がついた。ときに入水を逡巡する者もおろうが、ほぼ竿持つひとである。二人も暗青サバニの生業の毎日を、知っているだろう。 そう…

午前5時48分の動力サバニ

日の出前いちばん爽やかな風に誘われてベランダに出ただけで、くだんのサバニを見るために早起きしたわけではなかったが。 フツーの船に比べたら速いが今朝はなんだかいつもより、ゆっくり港を出ていった。それでも後部に波しぶきを撒き上げて、矢のように疾…

網針

0号針は3ミリロープを、15メートル巻き取ることがてきる。ハンモックをあむならこれでは、実用に耐えない。 耐えないが0号より大きな手編みの針はない。漁網の手繕いのための道具だから、これで充分だというわけだ。150メートルから200メートル必要なハン…

結び・ロープワークをテーマに

ヒザを故障してみると世の人々の実に多くが、十全な二足歩行が困難であるかを知る。一病息災と事態を肯定的に考えて、スケールダウンして何が可能か見極める。最後はまあ、天の声作戦と名付くものでしょう。

対の台形布

この二枚をご覧になると、ハハァとお思いの方もいるでしょう。 パースペクティブゆえでなくtype2以降は、肩がゆったりするよう、ハンモックの幅が頭部に向かって拡がるフォルムをしています。 中央布張り部分も台形をしたのはいいが、布の裁ち無駄をなくす…

ここで生きる

土地取得で明けた今年、先ずはヤシを13本植えた。大きくなるまで待てなくて、電柱大のもの。ちょうど隣家が造園業とかで、売れそびれた-本をまるごと。次にバナナ株分け、ハイビスカス挿し木。まだ三月と経ってないが、第一輪が花開いた。ここで生きる、由。

まだ誰も載せたことのないハンモック

一度、荷をかけてから巻いて仕上がり。 助手を載せてから巻いて、一丁上がりにすることも多い。自分で載ってみることは 、滅多にない。それでは、垂れ具合がわからないから。大きな鏡があればよいんだが。

棒の先、切りっぱなしだったり結び留めてあったり。

キャンバスにドローイング

全幅 張り棒1100/830 有効全長1800 ドローイングはかたるべの森美術館の収容者による。当然のことだが、描き手は統合失調症と自称していない。 ポリエステル3ミリ二本どりに、端ロープ9ミリ純綿後染め。

変わらないテンションを維持する。

変わらないテンションを維持する──。これがこの四〇年来、難しかった。ジンセーの話ではない。肌に優しいロープで編んで載れば沈んで、身体を水平にする就寝体勢にならない。伸びないハードロープ(ポリエチレン)で編めば横たえた身体を跳ね返すほどで、腰は…

00312'〈28.0㌢〉

ダッシュ化に合わせて頑なに左右異色のパターンを改めたものも、全体の五分の一くらいなるだろう。その中に先日、履かれて行った同色異柄のものがある。記憶によるが三〇〇余足中に、15%くらいあるんではないか? 別のコンビネーションを組んでいるそれらか…

満腹

両端が三角に集約されてさて〆は「棒結び」が、妥当。凡ては今そうあるだけ──解いて洗う、晒して編み直す。私にはハンモックはそうしたものだ。とはいえ棒結び一〇巻きでは心許ない、そんな場合は私は棒結びの両端を機結びにすることにしている。棒結びにす…

ツートンのわけ

腰から肩にかけてあて布の張ったハンモックの最大のものは、上半身がワイドになるような形をしています。全幅は1300ミリ920ミリのサイズの違う二本の張り棒と、前述のような台形をした布張りです。その素材は生ナリ帆布・それを自然由来の染色を施したもの・…

0・5トンフック付き

後付けでフックをしつらえる。端ロープは最後に長さを決めて、通すことになる。 フックは耐0・5トンのゴツい牽引使役用の、ホンモノを使ってきた。まさか500キロの方でも大丈夫と言いたかっただけではないが、製作手順からして良くできた構造だったが最近…

ちひろさんの足許

アディダスのマークはどこかの靴屋が相手先ブランドで納めたもので、悪くない出来映えではないか。上げ底だけどネとちひろさんは言って、わが新シリーズに履き替えた。作ったのはアジアのどこか。わが国にその技術が温存されているか疑わしいが、こんな視点…

エーエム6、青いサバニ

黒いかたまりの浮かぶ作業デッキが、曳かれて出てゆく。 残月が西に25度傾いて、朧とも言えない。反射面最大の満月の翌朝のこと。登野城の船溜まりから埋め立て島への橋をくぐって、青暗いサバニがデッキを追って出てゆく。 FRPを含浸させた木造動力サバニは…

くびれが横たわる身体に添った、程よい弛みを形成する。

23穴×15穴、張り棒の巾は1300ミリと920ミリと足許にいくにしたがってすぼまっています。私のハンモックは、最小化と最大化の両方にバリエーションを増やした。スペースにゆとりがある場合ばかりでない、二本の張り棒に大小がこうしと生まれた。網だから引っ…

アルバム「トリッペン・24」

散乱した作業テーブルに初めて結んでカメラに収めたのは、昨年2015年9月21日のことだ。まだ一年経っていないが、それからずいぶん遠くまで歩いてきた気がする。写真は294、300、301、302と三足のトリッペンに結んでのち、七足目のトリッペン303に結んだバリ…

写真の旅

旅の写真のことでない。今日までため込んだ写真の束を、島まで運んだ後に処分する気持ちをどう言えばよいか?名古屋のギャラリーで扱ってきた陶器の写真が大半だが、DMや図録のために撮影の合間にフィルムの余白に撮った折々のカットがまた、何度か処分の決…

そうた由来

三ツ星幼稚園の園長・ゴローさんは彼のおじいちゃんの尋常小学校の同級ですでに空きがなかったから、人生の入り口からして裏口入学──とよく言ったものだ。。その彼が私になる日が来るとは、思いもよらなかった。いくつかのDMにこの名を記してもほとんどの方…

マットカバーのゴムベルト

ハンモックを日常の暮らしの中に位置付ける──を四〇年の変わらぬテーマとしてきた割りには、生活感に欠ける話に終始した。ひとつ、こんなの。島で私は腹巻きいっちょでご就寝ですが、それは毎日又は日に三度取り替えるマットカバーとセットでの話。で、裏ゴ…

ゲンリョウ

ヒザ故障、減量に本気で取り組むなどとかんがえると身辺の減量もと、島に持参した諸々の捨て場所に悩むことになる。名古屋で開いたギャラリーライクエアのニッポウさえ。この日付は2000 6 8 となっている。もう目を通さないでゴミ箱行き。

ツエ初日

顔を見知ってるだけの者が道行く度に、どうしたどうしたと声をかけてくれる。こうしてツエ使って二日間に、六人もと初めて挨拶を交わした。けっこう顔が売れているんだね。でよく知る者はと言えば、できるだけ出くわさないルートを選んでいるのが、可愛いな…

与那国蚕で染める長濱徳美さん

与那国八重山毎日、田頭政英特派員

合歓の木のハンモック

ベビーベッドのサークルに対角線上に吊る、赤ちゃんのためのハンモック。柔らかいポリエステル3ミリ/三つ撚りロープ二本取り本結び編み。12穴・9穴 。ヒバ材で24?径くらいを張り棒にして、生ナリ純綿で編んだものも用意した。以下紙。

河瀬直美と合歓木

ギンネムと呼んで嫌われる雑木は太平洋を奪還ようとアメリカ軍が、島々にその種子を空中散布したことに始まる──と言う人がいるが、真偽のほどは確かめてみなければ分からない。。南の島での私のハンモックは先島群島八つの島に、漂着した流木にしつらえるこ…

緑蔭に憩う

星は七つよりすくないようだが、プルメリアの葉陰。ホノルルにはびっくりする丈のプルメリアがあったが、当地石垣街場あたりで一番は桟橋通り薬局前。昨夏の大風で折れて、視界に収まる丈になった。その新芽は特徴的で、子どもが描いた絵のような微笑ましい…

おでかけ?おかえり!

離島桟橋の外れに尻切れトンボの農協フェリーがいることがあるがそれとは別の、二隻の同型船が休む定席がある。大きな船ではないがペアでいるので、港湾散策者の気を引いているだろう。賑わう船待ちの旅行者をすり抜けてそばまで行ってみると、甲板にバルブ…

離島桟橋「石垣島スコープ」

離島桟橋「石垣島スコープ」で、どうだろう? 石垣島「離島桟橋ウォッチャー」でもよい。 至近のギャラリーとナナサンマル美崎町一番地の海に面した五階の往復さえ、身に余る日々を迎えた。長い目で見れば買うより借りた方が結局トクと思ってきたのは、この…

23穴×17穴/全幅1300有効全長2000

生ナリ帆布・藍(インディゴ)・サトウキビ(黄緑)・赤土(肌色)・紅露(暗紫褐色)・福木(クリームイェロー)・梔子(くちなし)・柿渋(茶)など、折々に訪ねた各地の染色家に染めていただいた。帆布張りのハンモックの最大寸法は、標題の通り。図録収録は三本五本…