2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

紫に映える

紅露と表記するのは中国読みだからか、音は「クール」。親しい百姓に頼んで、修子さんは紅露で煮染めたあと水田の泥田に浸けて踏む。 緑深い森の小屋に射す陽は、明らかに紫を帯びている。亜熱帯林に自生するイモと泥田が、こんな色調を醸すとは。

森の小屋で朝までハンモック・2

珊瑚石を腰まで組みあげて、ハブが巣くうので漆喰で上塗りしてある。壁の厚みは50センチもあって、10ミリボルトを貫通させるために長いコンクリート刃の先端具を新調した。ポリエチレン・ハード・ロープのネットだけのハンモックと、紅露で染めた帆布にポリ…

森の小屋で朝までハンモック

離島桟橋、美崎町一番地の501を、朝までハンモックで寝てもらいたくて借りた。ベランダが南北両面に張り出して、未明にハンモックで寝たら海風がエモイワレヌ……。はずだったが。 自炊を始めたら知らない人をお泊めするたびに、部屋を片付けるのに骨がおれる…

儀間ミヨさん

とっくり棉・12

これで並木を網羅できたか?

とっくり棉・13

農業高校グランドの向かいにも、その名に似合いの無惨な樹があったことを思い出した。

とっくり棉・14

剪定とよべるものでない。

とっくり棉・15

最後から二つ目はV字型、ここで立ち止まって引き返す。 並木の数を数えながら、カメラにおさめることにして。

とっくり棉・16

上ばかり見て16本の、テキトーに頭をはねられた街路樹を子細に見て過ぎる。 市役所を隔てた鎖が、午後の陽に投影している。 とっくり棉の行く末を案じて目を落として鎖の一つ一つのねじれ具合と、それが作る影とを照応してみるのだが、フォルムはデフォルメ…

サイパン、ススペ収容所のこと。新城貞夫さん

蔵下芳久、空き缶について。

はちわれのロック

可愛らしい尋ねコ欄を目にして、かつて縁側で聞いたラジオの「尋ね人」の時間を思い出した。 眼下には蟻地獄の愛らしい擂り鉢があった、板張りの縁側の隙間から十銭玉が落ちていたが、昭和三〇年になるかならい頃の子どもにも値打ちのないもので、蟻を底から…

あずまタクシー高松平吉さん、八商工の新里・大里さん。

贈与、見返りを求めない投資。それは自分がいなくなってからの未来のこと。

とっくり棉・11

そのとっかかりに、説明書きのあるとっくり棉が立っていた。

とっくり棉・10

おもろまちでモノレールを降りると、中央に広大な緑地を分離帯したスペースにつながっていた。

とっくり棉・9

まだ木についている汚れていないパンヤは、梯子でもなければ手に入らなかった。

とっくり棉・8

写真の石垣よりずっとスケールの大きいとっくり棉の並木が実らすそれを、誰も見向きもしない。活かす話も、誰からも聞けなかった。

とっくり棉・7

ハンモックゆえに南に下って石垣以前に沖縄本島で二年をすごしたが、その特徴的な姿態よりスコールに汚れた実の方が私の気を惹いた。 知ってる綿の花より、ボリュームのあるパンヤ。

とっくり棉・6

16本の中で前後不覚の、只の杭のような姿をさらすものが二つもある。

とっくり棉・5

木の実を踏んで滑るとかはぜたパンヤが側溝に詰まる、落ち葉が雨樋をふさぐ等々。

とっくり棉・4

デイゴには薬剤を注入して、花を咲かせるデイゴ手当てをしている。

とっくり棉・3

電柱じゃあるまいし往来に一列に並ばせて、あまつさへ取替え可能とは何だと思ってる!

とっくり棉・2

動けないが次世代を風にのせたり、鳥に運ばせたり川に流したり海流に送り出したりする自由はある。

とっくり棉・1

ななさんまるに近い方から、順に1から16まで。

並木解放運動

街路につながれた並木に自由を! 薬の多くが植物に由来しているのは、根を生やしてひとところによって立つ宿命にあるからだと、紅露の根株を探しながら彼は山の中で言った。市役所の表通りにはこの看板のあたりから次の写真のように、とっくり棉が並んでいる。

ホテルムーンビーチ支配人・照屋修興さん

あげるあげる人びと

路上寝

借家覚え

中川かづえさん、昭和4・1・6生まれ、昭和39・12入居。家賃5000円、後に10000円。4畳半6畳。風呂トイレキッチンにプレハブ勉強部屋。 勝見、恒明、孝樹、聡美。