2016-12-01から1ヶ月間の記事一覧

一足結んだいちにち

見本だから片側だけを一通りとりあえず50種類くらい揃える──つもりを、指を動かしているとふと忘れていることがある。これはイマイチだな、結びなおす、再び解く。道草はしようとしてするわけでなくふと我に返ると、しゃがみこんで何かに夢中になっている─…

6ミリ径 スニーカーひも結び見本

主に綿とポリエステル繊維の三ヨリロープを、スニーカー紐にしている。太さはハンモックの余りの欠片が由来だから3ミリ、二本取りのときには2ミリだった。靴ひもがハンモック手編みの余戯だった時が過ぎると、ひとたびは履けないほど又は脱げないほどデコ…

何番目かのルーシー

左端とひとつおいたグレーが対のハイカットで、右端の「ルーシー」のおそらく三〇番目くらいを数える発展型だろう。鏡に写ったような対照形にした所と、そのまま横に流した同一構造が混在している。それはそれでよいのだが鳩目の片側をひとつ余したのは、こ…

パサイヤー(ウコギ科)

ギニヤ高原原産、八重山農林高校の 南校庭に、前から気になっている木。垣根越しに近づくと「パサイヤー」という、標識板が目に入る。はぜてパンヤが出てくる気がする、はたしてどうか?幹にトゲはないが樹皮のはっきりした緑色の具合なぞ、トックリ棉の親戚…

ひきぶねブラザース

ゆいなぎ2号、第五栄剛丸、第六栄剛丸、海正丸、295-35518、第三栄剛丸、第三栄進丸、那覇栄進丸、第七栄進丸。私がひきぶねブラザースと、密かに呼んでいるタグボート。横列停泊の向こう側は、名前を読み取れない。那覇栄進丸が、タクエリアスを引っ張るタ…

登野城漁港の青いサバニ

清剛丸、恵丸、さくら丸、二郎丸、優福丸、五月丸、八重丸、克宝丸、福剛丸、高福丸、良福丸、みえ丸、俊幸丸、昌行丸、みわ丸、海洋丸、海月丸。島々を頻繁に結ぶ定期船が行き交う離島桟橋の北側にダイバーや釣り船・ヨット、新川に島いちばんの漁獲水揚げ…

印鑑証明つき二通

──借りるなかれ、貸すなかれ。 保証人のなるなかれ、絶対に。 まったく絶対に──。写真についているデータに2009年3月1日、午後6時50分58秒(!)のことだ。島内でアパートを借りに不動産屋に出向くと保証人は二人、印鑑証明を各々もらって来いと言う。あれから…

パンツの面目 ふんどしの沽券

レニ・リーフェンシュタールの「意思の勝利」「原色の海」「民族の祭典」「美の祭典」、これ以上を観る機会をベルリンに行って探すのが楽しみ。ナチ記録映画以前の愛すべき物語……。 素直な感想は我々の周囲にあふれた今どきのありきたりの映像が、はるかに邪…

スニーカーを買い込むのは、もうやめたい。

スニーカーを買い込むのはもうやめたい──と思ってはいるのだか、ただの病ではない。 その証拠に24とか25サイズの可愛いハイカットをじっと見ているヘンなおじさんの胸中は、今度はこう結ぼうなんてその度に思って四〇〇足に及んだのだから。靴屋でも四〇〇足…

アコウの森の従者を求む─

ボックス足場に固定した梯子が、7メートルアルミ梯子。幹に差し掛けたのは1.7メートル脚立で、開けば3.4メートル。「空中分譲」オーナー否! 従者募集の前に、枝振りを整えておきたい。台風に折られ折られて今日の立ち姿だが、いくらなんでも家を載せてさっ…

小さな島だが只今サトウキビの穂が、軒並み立ち上がって師走のぬるい風にそよいでいる。あれを何とかならんかな──と、考えてしまう。島の者はそんな風についぞ思わないのか、考えても名案が浮かばないのか? 今年も打ち捨てられた穂が、サトウキビ畑に広がる…

もやい結びと眠るバナナ

さくじつひとつ輪にしただけのロープを付けたキーリングの写真を見ていただいた、もう一つ隣に置くとしたら、もやい結びのキーリング。こんなふう。 バナナ、実の収穫。紙すき、薪──。ひとたび結実すると次世代に譲る作物を余すことなく生かすには? 割って…

スパンコール前

路面店は朝な夕なに表を掃いてたりするものだが、島では水を撒いてます。打ち水なんて可愛いものでなく、消防訓練なほど景気のよい光景です。漢方由来の龍角散さへまとめ買いの中国客をあてにした薬屋が島にあるようになったが、旧来のクスリ九層倍の薬局が…

「従者」を募る

七メートル長の伸縮梯子を初めて持つ身になったのは、アコウの森を手に入れたからだ。7、9、11メートル、島のホームセンターには三サイズあった。 膝に水の溜まる経験をする前のことだったが、体力の下り坂をはっきりと自覚した。もう少し前なら、迷うこ…

環状ロープ・キーリング

引き解けにひと結びした「サングァー」

芒や砂糖黍・月桃の葉をひと結びした自然素材の護符のようなものを見たのは、島を訪ねるようになって間もなくのこと。食膳の隅にまた宿のベッドサイドに、なにか忘れもののような風情で置いてあった。切符不要の膝の上だった娘は、セーラー服を着ようかとい…

アタマからスーパーアクエリアス

今朝もスーパーアクエリアスが、アタマから狭い港に突っ込んでくる。 いつものタグボートがケツにとりついて、アクエリアスをこれから反転させるところだ。

早寝

アコウの森は11本のアコウ──というこにする。根廻りをいくらか綺麗にしようと、心掛けている。 今日は倒木を車で引きずって、片付けた。山に積んで焼く。宮城さんにトラクターで一度起こしてもらう前に、これを終わっておきたかった。アコウの根元をもう少し…

白い穂

サクジツ ヒノカゲッテカラ サキエダニムカウ ミチスガラ バンナ西口ヲスギテ トウゲクダリテマモナク 水田ノ風避ヨケノ リョウセンニ ナニカシラ 白イ穂ノカタマリガ イクツカ ノッテイテ マダ見ヌ カポック棉ノ 新種デハナイカト 期待ヲフクラマセテ キョ…

柿渋のマスコットと3、4、5mmロープ

助手が猫のウンコくさいと言うので、それもその効能の一部と言ったはみたが水で晒しなおした。八度染め重ねるたびに日に晒しただろうが、水洗いは第一回目以前の湯通しと七度目の、計二回洗われたロープではないか? 納める直前に、もう一度クサーク染める!…

こっちの水は、

こっちの水は甘いゾと、加藤正康(瀬戸)の青白磁の汲み出しを置いた。訳はカネタタキか瀕死のコウロギが、ここにさんにちウインドの中で鳴くのだ。バナナについて、入ってきたのか?そもそも、呑まず食わずでお役目を果たすのか。夕べは小一時間、硝子をひら…

柿渋のロープ

靴、とりわけトリッペンには柿渋のロープを結んできた。もってこいという言い方がぴったりだから仕方ない。次に見せる結びのマスコットのような一連のものの中でも、柿渋ロープ遣いは何か特別の印象が触覚からだけでなく伝わる。それもこれもハンモックを編…

矢印と岩田センタロウと岡田マリコ

センタロウとマリコ、字面にいまいち自信がない。竹のウチワを手にしてみると、時として合成樹脂化も後退したものがあることを知る。50年も前のことになってしまったが、私にデザインを教えてくださったのは野崎悠子という方だが、プラスティックス一体ヒン…

たてよこ

陸路海路で運びいれた墓石バナナに持たせかけたまま、歳を越そうかとしていた。物取りにかの地に出掛けてそれが、自立しているのに恐れ入った。隣家の元地主に草刈りなぞ頼んだ矢先、見かねて諌めたものか。運ぶはおろか一人で起こすのも、骨のおれる代物。…

みなと夕景 仰角20°

午後六時を回りました。写真よりずっと雲は厚く、隙間に覗く斜陽はまだ明々と赤い。

チャームは七つ

オキモノ、なんて言う。置くという機能を表して一般名詞化を装っているが、用途をもったモノを作りたい動機に合致しない。 「オミヤゲ」も同じカテゴリーに属すると、私の指先は主張する。 無用の用──、確かにそれもあるにはあるのだが。プッシュピンからア…

八つの結び、小さな。

かたむすび おもいむすび しんじつのこいびとむすび かのうむすび──前掲の八つの愛に関するむすびをマスコット・チャームのサイズで、ひとつにまとめてみると。これでまだ四つ、大盛りにぎやか。もう四つでいいかな? どの結びをチョイスするかは、手にする…

日は西に

来港がやけに早いと思えば、お発ちも早かった。平日だが今日は伊野田に赴いたが、その始業終業も今日のアクエリアス並みだった。日はまだ傾いたとは言い難い、ぴーえむ4のことでした。

ひがし にし

東に日の出るころ まだタグボート始業まえ、西からもうアクエリアス号が姿を見せた。 何かの折り タラップを降りる人びとに向けて、踊りを披露したり花束を渡したりする一段記事を見はする。クルーズ船の着く港は、アクセスがよいとは言えない。乗客の多くは…

アダン

アダンの採りごろを知ったが、割きごろ干しごろを知らなかった。嬉しくて15本も割いたが、あっという間に黴てしまった。11月も下旬に空気がからっとするのを待って、割く干す必要があった。橙色に染めて、ただ今は潮風に吹かれて出船のボーを聴いておる。 染…