一足結んだいちにち

見本だから片側だけを一通りとりあえず50種類くらい揃える──つもりを、指を動かしているとふと忘れていることがある。これはイマイチだな、結びなおす、再び解く。

道草はしようとしてするわけでなくふと我に返ると、しゃがみこんで何かに夢中になっている──ようなひとときが至福というものではないか。

暮れも詰まった今日はそんな、一足を結んだだけのいちにちだった。経過時間は五時間ほど。