2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

おもかる屋

バンナから麓を下ってくると南西に光る海、熱湯が吹き出すところがあるとか。海底火山が生きていて、軽石はその副産物だそうだ。椰子の実だけでなく軽石も、かつて伊良湖で拾っていた。それと知らず手を伸ばし、おや軽石だと拾い上げた手は感じるのだ。五、…

無名のもの

近所のアクセルがステーキ屋をはじめて以来、付近の野良はやけに血色かよい。猫はあの手で顔を拭う程度で、満ち足りていれば綺麗だ。郵便局前の筋向かい辺りを根城にした野良が「オセロ」である以外に、名のある野良が他にない。澄んだままの眼をあけた猫が…

映画

島を出るとまず映画を観ることにしていて、かつての小牧飛行場のターミナルビルに足を向ける。先回はダンケルクとハクソーリッジ。テレビゲームのような戦争映画、どちらが鶏で卵か分からない。ツタヤの棚の分類から「戦争」の項が消滅して、「アクション」…

そして、こちらが

つくし。

蕗の薹

ふきのとうが顔を出している築山を通りかかって、早春だったことを思い出した。お呼びだてして恐縮だが、そばにいると作品を見ていただく邪魔になる。 そんなわけで、展示会場に作者が不在です。せっかく足をお運びいただいたのだか、どうかちゃんと見てくだ…

藁算福祉会の幼稚園バス

宮良保育園の運営主体名が、藁算福祉会という名称だと、幼稚園バスのボディーに書いてある。

肩掛け一号と呼ぶべきこれは、

10ミリ径のサイザルロープをショルダーにしている。肩だけでなくバッグの底まで、ぐるりと渡した。子供用のヘルメット一つくらいが入るサイズだから限度もあるが、水銀ほどの比重があるパチンコ玉をいっぱい詰めたとしたら200キロくらいになるだろうか。きっ…

2018の予定と「Tフロントの構成一覧」

2018の予定はゴールを2021年においた再スタート、「Tフロント」の構成一覧とは レディースの褌をそう名づけた。 取り都合をバイヤスに接いだ晒を、その形から「TZ 」と呼んでいる。

午前七時の船影

温度計が摂氏十五度を下回ると島の新聞は、夕べは「冷え込んだ」などと見出しを付ける。在住年一桁人は半袖を脱ごうとしないが、そんな冬が私はサムクなってきた。朝靄に今朝もクルーズ船が現れた。オンシーズンには二日に一回だった船も、二月は五隻だとか…

南京袋を繕う

門(カド=中庭)に干した籾を、毎日取り込む。箕で受けて毎日南京袋にしまって、翌朝また展開したムシロに拡げる。曇天は休み。何日かして干し上がったら、籾擦りしてカマスに詰めて出荷する。それを「供出」と言っていたのは、お上に従った時代のことだった…

県図書館、今ごろ市図書館へ。

二月五日、県図書館の島の分館を閉じて長らくそのままにしていた蔵書の運び出し作業が始まっている。五年も放置してあったのではないか?中性紙を綴ったものは少ない、高温多湿の島では無惨な姿をさらしてはいかいか。今ごろどうするんだ?と、通りがかりに…

板バネの鉈

池村泰欣(やすよし)=鍛冶、玉城進二(タルゴ)=革サック、板バネ解体=伊良部広一(先島整備センター)。島でジムニーを二台、乗り潰した。と言っても走行距離10万キロ超で、手に入れた車ばかり。板バネは貴重な鋼材、世界のある地域では今もそうだろう。ジム…

弁当箱を縛る

ハンモックの手編みから派生した始まりは、弁当箱を縛ったり靴紐の縄筋を思案することだった。これは昨日の曲げわっぱを、持って出る朝のひとこま。手が勝手に動いた様子は、上手く行ったり行かなかったり。これは記録に残すほどでない、失敗例。W型の一本…

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ラバー張りの接着型の中敷きは綿布でくるまれて、

グァバ

島ではバンシローと呼ばれているグァバ、実の構造はイチジク似て色は健康な人の歯茎のようだ……ではあんまり美味そうでないな。木はサルスベリのように、剥落痕が美しい模様がある。羽根のある連中か蒔いて、自生地を拡げる。我が「アコウの森」にただ一本の…

最新趣向は電柱痕

デンチュウコン……、どうだろうか? そうは言わないが、トレンドはとかマイブームはとか前置きはやめて。最新趣向は電柱痕。かつて島の第一印象でもあったことを思い出した、木質の電柱。その締めくくりが、こうなった。探せば三〇や五〇は、訳なく見つかる気…

「八島岸壁シフト中」

午前9時前巡視艇某(見えない)が舳先を反転させて、こんな事務連絡のようなメッセージを表示している。いままでの赤色灯でないのは、そんなわけ?停泊スペースが足らないので「玉突き帰港」とボクが呼んでいるのは、「接岸シフト」らしい。離島桟橋便りを始…