弁当箱を縛る

ハンモックの手編みから派生した始まりは、弁当箱を縛ったり靴紐の縄筋を思案することだった。これは昨日の曲げわっぱを、持って出る朝のひとこま。

手が勝手に動いた様子は、上手く行ったり行かなかったり。これは記録に残すほどでない、失敗例。W型の一本は、一〇年も前の生なり純綿三ミリ三つヨリ。片先が同を黄色に染めて、ショート・スプライス

両端がバック・ノットで折り返してあるが、黄端のアタマが大きい。「反時計回り=下から上」。生なり端がすぼまっているのは、「反時計回り・上から下」のバック・ノットが施してあるから。

長師の周辺にこのテのヒモがいくつか下がっているが、最古参と言ってよい。いずれ佐々木悌二氏の曲げわっぱがギャラリーに並ぶ日には、これはという一本がつく。その日のために続けてきた、朝のひとこまだった。