白い穂

サクジツ ヒノカゲッテカラ サキエダニムカウ ミチスガラ
バンナ西口ヲスギテ トウゲクダリテマモナク
水田ノ風避ヨケノ リョウセンニ
ナニカシラ 白イ穂ノカタマリガ イクツカ ノッテイテ
マダ見ヌ カポック棉ノ 新種デハナイカト 期待ヲフクラマセテ
キョウヲ ムカエタ

最も早いか最も遅いか言い方次第の、田植えシーズンを迎えていた。
ラクターが水をはった田を掻き回すと、集まってきたのはサギだけでなかった。

沼田をサギほど上手に歩けないカンムリワシにありつける獲物は、多くない。
満足したサギが、近くの梢で休んでいた。私が見間違えた穂には、羽が生えていたのだった。