柿渋のマスコットと3、4、5mmロープ

助手が猫のウンコくさいと言うので、それもその効能の一部と言ったはみたが水で晒しなおした。八度染め重ねるたびに日に晒しただろうが、水洗いは第一回目以前の湯通しと七度目の、計二回洗われたロープではないか? 納める直前に、もう一度クサーク染める! 多分。 私ならそうするだろう。臭いは使われながら衰退していって、なんの不足があるだろう。だんだんよくなる、法華の太鼓(スゴーク久しぶり)。

岡田防水布店はこうして江戸時代から変わらない柿渋染を、京に続く旧街道沿いで生業にしてきたのだ。猫の……はあんまりだが、腐敗臭に違いはない。腐った柿の実が材料だもの。まず一カセづつ洗って、残りは密閉袋に仕舞いなおした。

臭いがその効能の持続に、無関係なはずはない。