台風前に肩寄せあっていた船は夜明けとともにバラけて、島々に散っていく。 かわりにできた隙間に、雲が入港してきた。五階からは仰角15度くらいに、ご本尊が浮かんでいた。雨粒は蔭を宿して、つまり朝の灰色雲。
二日分の飯を詰めるだけのものだが、これだけの曲げモノを使い回している。植物は育たない海沿いのベランダではあるが、樹齢200年の秋田杉を気持ちよく日に晒すことができる。手近な紐でぐるぐるのキュー。持って出る前に、今日は表情になったかな?ほんの15…
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