屋敷の東西にヒガンバナ

ナカジマ、ヒガシデ。残る二カ所の田の畔(あぜ)を直した。畦普請という字ズラをよく見てみると、どうもその田は自分のものじゃない漢字(!)。
一度は畦を直すことができて、うれしかった。その機会に屋敷内の東側のヒガンバナを掘って、田の畦に移植した。これでは足りないので蛇ノヒゲ(リュウノヒゲ)をはさんで、点々と緑の小さなポイントがグリーンベルトに育つまでまてるだろうか。
半年経つと、木曽川からひいた水をなみなみとたたえる堤防になる役目が、これらの植物に役割られている。ナカジマの畦の一辺には、前からヒガンバナを咲かせるポイントがある。東春日井郡勝川町下タ原(これをシモユウハラと言う人々が出現したのは1980年代のこと=別稿「伝承」)の雑木林を開墾した二百年の前に、畦に遺された名残りではないかと思ってきたが、そうではないようだ。

ヒガンバナモグラの侵入を防ぐ目的で、人為的に植えられたのではと感じるようになったからだ。確かめる人を失ってからのことだ。

ブロック脇の緑の塊は屋敷の西側。アスファルトから毎年芽吹くいわゆるど根性もの。こちらはまだ残してある。屋敷を仕舞うとき持って行こうとおもっているが、その地が石垣か長野かさらに北か、ゆっくり考えている。今年の秋がここで咲く最後の秋になる。