2011-05-25 「し」の字緑陰 延び放題の柿の木の下枝を払いつつ、視線を登らせると釣り針のようになって、息をひそめている奴がいる。 およそ五〓足の足とよくしなう触手で蛇行する彼を見ると、私はぎょとしつつも連中の鼻歌が聞こえたている。