幻の「どりこの」

日米開戦から七○年、連戦連勝もミッドウェー海戦での惨敗を境に、国民生活も窮乏する 。
戦前には年間2200000本も生産された幻の飲み物「どりこの」。
いろんな料理にも使われた一世を風靡した琥珀色の液体。
そのままで、お湯やアルコールで割る…… 。
飲めばたちまち血となり精力となる、トテモ美味しい高速度滋養飲料。
発明者が製造マニュアルを焼いて、二度と作れないどりこのは、講談社に三本保管されていた、判らない話。
宮島秀紀著〜伝説のどりこの、角川書店