ハートの残り

一度ちゃんとした家を作ってみたいとの思いを遂げたのは、七八年前のことだった。
先だってツルハシ、スコップで埋め立ての毎日を過ごして生まれた出来心に、砕石の中からハート形の石を見つけることがあった。

それらは玄関の扉を漆喰で、埋めこんで家は完成した。
忘れていたが、どうも気のすすまない選にもれたハートがでてきた。
なんで扉に使わなかったかなと思えるものもあるが、これはイマイチだよなというもの。

今年はオキナワにギャラリーを開く年だが、この四つとも入り口のドアに貼り付ける。