木製滑車は10組あるだけ。
取りついた傷んだロープを外して取り替えながら、作ってみようかと思ってしまう。
カナダで洋式轆轤をおぼえたという、知り合いを思い出した。
亡父の一周忌のお返しに自宅の庭の柿の木で、銘々皿でも挽いてもらおうとしたことがある。
伐り倒してみると思うような材でなく、かれの手持ちの材で大きめのどんぶりくらいの鉢を挽いてもらって配った。
丸棒をチャックで挟んでゲージを作っておけば、木製プーリーはわけなくできる。ほかは100個も作る気で段取りするなら、ほかは自作。組み立てに問題はないだろうが、打ち込みシャフトの形状は勿体ないがひとつバラしてみる必要があるな。
島の鍛冶屋ならまだ舟釘が作れるから、片端を四角く叩くのは雑作もない。
余計なこと思いついちゃったな……、ネットで「木製滑車」を検索してみれば案の定。
インテリアにどうぞ……と言って出てくるものは木だが、金属で巻いたものばかり。
それはインテリアでなく、しばらく前の実用。
手もとの滑車もハンモックを吊る立派な実用品に違いないが、似合わない。
ひとつ出てきたのがこれ、確かにロープが取り付いているが棒結びのままでは。
困ったことになったな、すっかりその気だ。