三ミリロープの玉

仕事の手始めはこの38年間変わらずしてきた、三ミリロープの玉に先ず十字に紐をかけること。十字でも八がけでも、写真のように六がけでもよい。
写真が六がけになったのは、その紐を余さずまた切らず使ったからだ。そののち、四方の〆縄をほどく。
この一〇年のあいだに、こんなプラスティックの帯が使われるようになった。見慣れた結束テープだが、「紐屋が紐を捨てた」と感じるだろうあのコンマン(※)の社長はいない。

この黄色い三ミリロープは最小ロット特注品で、糸口に赤いテープが巻いてある。糸口は外と内の、ふたつ。ゆきの(※)ちゃんと、このあと大本小学校のがじゅまるに吊るハンモックを編むために、黄色い玉からロープを引き出す。
以下紙。5000メートルあったが、三分の一くらい減らした。指示したほど甘撚りでないので、湯通ししてから使うことが多い。