岸朝子が箸持つゆびさき

岸朝子の一代記ふうの聞き書きが一冊ある。オキナワネタを売る者は多いが、そうでなかった。沖縄料理につて語る時でさへ、公平なバランス感覚を失っていない。利き手の中指の先が、手前の箸の陰に隠れている。中指が二本の箸の間にの間に、収まっているから。

安次富純子(沖縄調理師専門学校長)が追悼に付した、1997年12月16日の姿だと記している。