腰ひものロープ・エンド

七月から八月にかけて島々で開かれる秋の収穫祭も、南の島では早い。石垣の豊潤な地区一帯にアザナが四つあって、わずかな富を独占してきた。開拓入植者にも明治以前の地域支配者に右往左往した者から、北の屯田兵に相当する時代背景をもっていたり、南米ハワイの棄民や南洋群島からの引き揚げ者にいたるまで重層的な格差が、南の島のわずかな水田にたゆたっている。

収穫祭で舞う男の腰縄の端始末も、手ワザの伝承のゆとりを持てる者と持たざる者の差が表れているように思う。