他者の手

ハンモックを編んで三七年──と言っていたが先日は三九年──と言っていました。その二年足らずの間にこの手の主は私に劣らず多くを編んだ。

その手に小さな「膏薬」を貼った様は編み手の数だけ、ハンモックの編み方はあることを示すものです。私はこんなもの貼って、仕事したりしない。「膏薬」についてはいずれ、テキスト決定判ででもお話しするでしょう。

さてその三九年のほとんどの間孤独な作業として、私の手編みはあった。その「時代」は過ぎて、次に進む自覚を持ちました。つまり・・・。

旧価でお求めいただいたお客さまには心苦しく思いますが、これからは旧価格の半分くらいでいこうとピンクの「膏薬」を貼った編み手を見て思ったのです。