生ナリでざっくりと編む

ポリエステル繊維の三つ撚りロープを使うことが増えて、生ナリ純綿ロープで編んだハンモックの影が薄くなってしまった。
一年も忘れて雨ざらししなったポリエステルロープ製のハンモックの、雨風日差し対する耐性に驚かされる。その後ほどいて編み直したハンモックも、何本か人手に渡っていったほどだ。
その風合いを増したハンモックが緑蔭で主のないまま風に揺れている様など、われながら時間の大きく流れた今を肯定できて嬉しい。

それはそれとして、純綿で風通しのよいベーシックなハンモックを図録にリストアップする為に仕様を更新している。
ロープは四ミリでざっくり、本結び編みをやめてみた。
サイズが大きめの2サイズになるか、更に特大を加えた3サイズにするかまだきめていない。

大きい中でも小振りなものに、吊りループに集約される両頂点へ引き絞るロープをそれぞれ一筋にしてみた。
こうして五〇〇余本編んだ先にも新しい組み立て方が現れて、驚かされる。どれも新機軸はこの手から生まれると見つめることがある、啄木ですね。



これは大きいほうの小、ハンモック初心者が「初めて解く」を経験する……を想定したアイテム。