八百屋、二杯めも上々の上。

「ヒノーカ」字面を言えば「非農家」だが、コドモのアタマには音は字を喚起しないオトでしかない生え抜きが指すのは、先生などコームインの師弟・転勤族・お寺のコ・炭坑離職者などを併せても55人クラスの五人ほどの都市近郊の水田地帯。

生まれて六〇年もして思いがけず余所者になって、まずは日参した焼き鳥屋「やおや」。独り身に算段などなかったか、港眺望いちばんの部屋五階を借りるとき気安く印鑑証明付きの保証人になってくれて有り難かった。

久し振りに顔を出して焼き串を二皿、生ビールを二杯。注ぎ手も焼き手も役割分担が固定しているので、いつ来てみても「上の上々」。台湾からの旅行者が、呑まず串だけ食いに来る――文句は言えないが……。

メニューを二重にするわけにもいかず、どうする? この島に限らないが、問題は小さくない。