干し網

船着きウタキのならびに、干し網の掛かった塀の家がある。一〇年一日の、変わらない暮らしぶり。使い込んだポリエチレン漁網は、いつまでも新しく手入れがなされている。私が眺めるのは決まって、夜の散歩で。

早朝に見おくるサバニのなかに、この使い手がいるのではないか? 常々そう思っているのだか、確かめる機会はまだない。