黒門町の小公園にはロープを

黒門町の小公園には、ロープを使った遊具が二つある。一つはこれ、今ではありふれたプレイスカルプチャー。黒門町は内津(うつつ)峠の向こうで中仙道につながる下街道が、名古屋城から東に延びる下級武士の屋敷町。

定規で引いた都市計画に例外を多く認めたので、こんな小公園がいくつか生まれた。「死に待ち」の暫定的な風景、と言ったものかもしれない。

奥歯に不具合が生じて、この公園に隣接した行きつけの歯医者に寄った。8食のキレイだった軟質合成樹脂製の、プレイスカルプチャー。キレイだったから汚なくなる。面的なネット梯子の接合部は、丈夫な金属でカシメテある。

ロープがロープとして使われないのだから、早晩姿を消す運命にある。