平たいモニュメント

何かよからぬものが落ちていると、思われて不思議はない。めかした両おもての飲み屋街に挟まれたカンショの、ひと二人はすれ違えない露地。

おでんやという屋号のおでん屋に至る美崎町界隈に、木製電柱の痕跡がうずくまっている。うつむいて歩く酔客は、思いのほか蹴つまづかないのだ。