ただ起きない

大館の弁当箱ササキテイジの曲げわっぱを朝、持って出る際の外観写真をながなが撮った。内容物はへんてつもなく、なんちゃって漬物とゴボウ・豆の炊き込みご飯二段の二人前。例外は三〇〇日に一日もない。

主眼の結び紐で、それように生まれたものは一本もない。中から一〇〇日くらい選んで一枚に図解と並べた一覧を、そろそろ作って締めくくりたい。図は、一〇〇通りになるはずだ。

撮り直しのやらせも必要だろうが縄筋は限りなくある――と、この朝の儀式は締めくくられる。「三粒あったら包める布をすてるな」、好事の世界で襤褸(らんる)を言い得るコトバとか。紐の欠片もまた……。