お嬢さん南の島でふんどしに遭う

ハンモックの手編みから始まった私の結びは、 42年目になった。対象は広がって「あやとり」に及ぶとは、思ってもみなかった。

いちばん新しい趣向はまっとうなもので、タカラ貝を錘りに綿糸で漁網を編もうという思いつき。刺し網と投網。柿渋で染める、島の博物館にあるようなもの。

テグスの刺し網に、絡め捕られた魚を外す経験を初めてした。口にはいる生き物の末期が、絡め捕られたテグスでは褒められない。そこで綿糸で編んで絡めとって、苦しくないように。

ここ二三年取り組んできたのは、「Tfront」と名付けた褌。シャツは「イン」だが、腰ひもを巻くなら尚更だ。いま肌着を咥え込んで、ひと結びしてしまったところだ。これは報告する意味がある。