こちらのお詫び

石垣のもうひとつのローカル紙「八重山日報」は、いまでは懐かしい15段組みで一行は11字、ブランケット四面の文字通り日刊紙だ。宅配のチャンネルはひとつ相乗りでいいんじゃないかと、来島間もない私は想像する。八重山諸島を地方と位置付ける沖縄タイムス、あるいは琉球新報がわずかばかりのチラシ折り込みを請け負っているところをみると、本島からやってきたこれらが宅配網を握っているのではないかと思う。近代漁法でもないが組織的な漁業集団が本島からやってきた海んちゅだったのと、ことは同じだったのではないかというのが今のところの私の印象である。いずれ合点がいくだろう。
組織漁法といってもイルカもやっていること、彼ら同様身の丈に合った漁は、シーシェパードに横槍を入れられるようなものでないのは明らかだ。だが旅行者はわきまえなければならない。米原の浜にほど近い「小さなペンション・藍」のブログに、なにかの拍子に「それが叶うなら私は一生ヤシガニを食べないことを誓います」なんてことが、軽い冗談の続きに書いてあって、私はホッとした。スルリと脱皮する甲殻類はすぐ成長するように思うが、ヤシガニは大きくなるまでに何十年といった時間が必要なんだそうだ。どんな誓いとも縁のないデブの中年の私だが、同感だ。

一五段一行11字の字ズラをじっと見て8ポ偏平活字はどれほどだったろうかと思ってみるのだが、もう分からない。一行13字のあと、12字にしたときに段を減らしたんだったかな、これも忘れてしまった。
八重山日報には大きな字の競合紙・八重山毎日にページ数で劣るので、字を大きくできない現状がある。このスタイルを守って、検討の余地があるならその内容だ。
部数で劣るがニ紙併読率は高いので、ラ・テ欄で情報量の四分の一を占めておく必要はない。俺ならワールドワイドな衛星放送か、いっそFM石垣にしぼってふくらます。ま、誰でも思いつくことで往々にして新聞・放送は系列化していてままならないものだ。


さて広告出稿翌日掲載紙をもらいに行くと、ポツンといる電話番のおばさんが印刷機が壊れて、新聞は出ませんでしたと言う。誰もいないのか! 広告スポンサー対応に忙しいか? 広告はどれも定期ものばかりで、一報を入れるとしたらそれはあたしにじゃないの?
裏の印刷スペースを覗いてみると、それはそれは懐かしい空気で充たされた空間だった。

以下後述。