「花は誰を迎える・1」

那覇を経由して、ひとまず春日井(愛知県)の自宅に戻った。石垣直行便就航が当地の話題のひとつだがなんのことはない。相撲茶屋という公認ダフ屋で成り立つ相撲界同様、空の旅もお客第一とはいかない。一泊五日とか六日などと一日だけホテルのついた格安パックの料金設定は、正規の片道キップ代金より場合によってはるかに安かったりして驚かされる。
これにくらべてニーズの高い当面人気のその直行便なぞは旅行代理店が買い占めて、高級リゾートホテルを抱き合わせていい商売をする……。日本相撲協会となんらかわるところがない。
もっとも那覇乗り換えに余分に時間がかかるといっても、たかだか小一時間のこと。それほど時間を詰める旅行に訴求力があるなんて、ゆとりのなさにつけ込まれる側にも問題があるわけだが。

座席グレードはおろか待ち合い・搭乗手続きや乗り降り等々いちいち扱いを差別化して、みんなよく黙っているね。YS11の新婚旅行以来の経験を、昨年ひさかたぶりに始めた身には驚くことが多い。


常滑の取引き作家の顔をついでに見て帰ろうと人工島から歩いて渡ろうとして、歩道がついてないことをはじめて知った。この飛行場施設内で、常滑の地場を代表する焼きものを見ることができるているとは言えない。橋に歩道を付けなかった不備を言う者はいないのだろうか。
飛行場駅の次は臨空という島内駅で210円、島を跨いで二駅目が常滑で300円というのも適切さに欠ける。この世界の窓口をひさしを貸した焼きものの町が、考えているとはまったく思えない。