島で再開の前に「苗田準備」

島で桑の実の落ちるを見てのち続きはおいて、今日のメモ。湯に浸けたモミがチロリと白い舌を出したので、苗田を作った。苗田準備といっても今ではナワシロをしつらえるわけはなく、30×60センチの浅い縁取りのあるパレットに種蒔きをする。深さはほんの20ミリほどであるので、設置場所を正確に水平に保って水を1ケ月絶やないで育てることになる。
薬品を使わず酢で軽く殺菌して水に浮くシイナを除いて、二日ほど経ったモミ。毎日たべるウルチ米の苗は農協から買うことになっており、こうして育てるのは古代米の苗だ。私の作っているのは二種類あって、黒い米と美しい紫のサヤをもった「カンニオ」。のちほどくわしく説明しようと思う。

パレットは15づつ、30箱並べて黒く覆った。手植えのロスをみて、一反ちょっとを想定している。スズメが待ちきれないといった様子で騒いでいる。少し撒いてやろうとして躊躇する。充分余る量を準備しているが、味を占めても困る。
さらに紙コップを600コ用意して、芽の出たタネモミをそれぞれ一つまみづつ入れて薄く覆土する。昨日はこれでほぼ一日がかりだった。次の土日、これを2コ組みにして300名様に、名古屋のTV塔下の公園で配ることにした。「百姓お試しセット」と呼ぼうか? ……下らないエコ・イベントに似合いだ。タダだと有り難みがないから、百円くらい取るかもしれない。何度も繰り返さないようにしたい。詳細は、また……。

目を覚ますと一番に、黒いトンネルの中のパレットの水加減を確かめる。レベルで測った水平面はまあまあだ。起きがけに見た夢を思い出して笑う。一躍でハート型の双葉がむっくり出ていて腰を抜かす。そんな他愛ない今朝見た夢を話すわが子が側にいないなどと書いているブログもいくつかあろうか。