瓶ん玉

シャツは長袖の砂川勝喜(48)さんに、割り箸の袋の隅で鶴を折って土産にもらった。二月個展もおわりに近い28日のことだった。再び彼に会うことも、この度の島の目的のひとつだ。氏の素姓をご紹介するには本人の了解が必要だが、彼の話をきいて、工業用ミシンを一つ島に持ち込みたいと思いたった。
それを二つ持ってはいるのだが、飛行機で持ってくるのは気が重い。ガラス製の浮きといわず、酒瓶も編み込んで見せてくれた。彼の現状は半端な土木建築業だが、好ましい将来のためにお知り合いになったと言われる日を望んでいる。