島にも夏が往く風

南の島に通うようになって、まだ八月だか二十日も過ぎて夏の終わりの風がわかるようになった。トノシロから坂道をまっすぐ海から遠ざかると、ミスタードーナツ
紆余曲折する夕暮れの散歩だが、直接的に目的地に到着したことははじめてなほどだ。
百日草のようだが花びら一枚一枚が菊のように花で、尖った種も放出したあとの坊主も一緒くたが気持ちいい。
花は傷んで十全に結実できるか心許ないが、もういいじゃないか、おくれても咲けりゃ……。
室内を三日もかけて掃除するのである。