顎ひもに柿渋

この島にきた頃、白保の市でクバの簑を買った。土産の小さな飾りでなく、実用に耐える大きなもの。一端、愛知県の自宅に持ち帰ってあったが又ギャラリーの壁に置くべく、往復3000キロした。

実用というのもへんだが、マユンガナシ神事のコスチュームに簑とクバ笠が欠かせないからだ。

その仮面になるのが、次の夜光貝の目鼻。

白保であった簑の作り手が、島いちばんのクバ笠の作り手でもあり、最初のひとつがこれ。
趣向があって、顎ひもには帆布張りのハンモックから柿渋バージョンの端切れを使う……というもの。