天然ロープ

天然繊維で土瓶の取っ手を巻いた。磁器の土瓶に巻いてあるのは、芭蕉の外皮を綯ったもの。
ミニチュアハンモックは上=二ミリ藍染ネット。染めは高階章(石垣) 、端ロープは綿四ミリ。

中段はアダンの細ヨリのネットに、ガジュマルのひげ根の端ロープ。

下はみえないが、三点吊り。素材は上に同じ。
載っているのは出前の蔓(ガジュマルの下で採ったがそれとは違うか)、その奥が芭蕉の外皮、さらに奥にアダンの細ヨリ縄。
竹に巻いたアダンの向こうにサイザルロープ、三つよりの一本を外して使ったのこり。サイザルの原材料は、竜舌蘭。
ハンモックの向こうが、修子さんが綯ったクバの三つより縄。

台上は土瓶の脇から出ているのが、マーニのトンガリ。その後ろにアケビ蔓、ハンモック上のが前述の分からないツル。ハンモック下の丸く束ねた白いのが、芭蕉の芯材で綯ったもの。

その向こうに丸めて曲げてあるのが、ガジュマルの気根。


水平線を訪ねるのは日のべして、これらで土瓶の取っ手・七様を試して日が暮れた。

残念なことにこちらにはこの土瓶、一つしか持ってきてない。

試行錯誤して素材吟味、巻く、取り外す……を繰り返し七度目が、この芭蕉の外皮で巻いた土瓶というわけ。
マッチングがどうかと思うものもあって、実際に試したのはその倍。
片づけつつしたものではあるが、机上はゴミだらけ。
しかしギャラリー裏のささやかな花壇に丸ごと捨てて問題なし、とれも気持ちのよい素材(かぶれるものはなかったかな)。