七様

白い土瓶に取りついているのが、芭蕉の外皮で綯った細縄で巻いた取っ手。左奥からクバの三つより縄。手前二つはガジュマルの気根、中は芭蕉外皮で留めた。手前はアダンの細ヨリ縄で巻き締めた。

右奥は、ガジュマルの下を這いずりまわまっていた蔓、何だが知らない。水煮して使ってあるから、にさんちおけば使える素材かどうか判断できるだろう。

右中はクバの三つより縄を芯にして、若いマーニの葉を陰干しして、一巻きに一つよじる……という具合いに表情をつけた。 土瓶一つで仕事したから、次の素材を試すために取り付き部分を切り取った。もったいない。
握り心地がよくて陰干しで仄かに緑が治まって、やけに高貴な印象。
いつまでもそのままでいられないんだけどね、ま、一ト月も使ったら取り替える。庭の葉をまた取っ手にしたらよいような暮らし、何年もせずに実現しなけりゃ先はない。


右下はサイザルロープの小縄をヨリを戻さないように注意して一本はずして、取っ手の支持孔で両方から「綯い返した」取っ手。
「」でくくった意味を、ここでは書かないが、いずれ森で土瓶の取っ手になる素材を探す……で。