陶のステッキ

「ハンモックで一週間」の部屋に、念のためダブルのマットを二重に用意した。
もっとも、これを使った人は一週間をまたず、翌朝お帰りいただくことになる。
ハンモックを寝具足りうるものにするには、「自転車に乗れるようになる」くらいの作法は身につけていただく……が、501の開設意図であるから。

501は730交差点かど、離島桟橋の眺めのよい1K。

マットに挟んで、吉川千香子さんのオブジェを送らせた。
手荷物で持ち込んだにもかかわらずJALでひとつ割られたので、他はマットレスをあてもにして荷造りした。

吉川さんのオブジェはそれはそれは困った代物で、陶ステッキと呼ぶことにした。

頭部の鳥が外れているのが、くだんの破損である。永くこのように展示することになった……。