滝田ゆうの銘酒屋

夕べは秋刀魚で熱燗三合、文春の大判ムックのような一冊。昭和の百人…のような趣向で、テキトーなところにヒロヒトを入れている。
それはそれとして、ふと気づけば存命の顔をさがしているが。それはこの造本意図から、外れた視点なのである。
我々の大方は昭和を生きたような気になっているが、昭和も始めの生まれならもう九〇に手が届こうというお年。

初期の貸本で未読あるかもしれないが、滝田の漫画のどれも言われれば分かる。
彼のページの若い写真。ビー玉君や、かっくん親父のころだろう。享年は六〇前と書いてあったかな?

市井の引き戸の店を飛び出してガロで世に知られるようになって、ほんの一五年の間の仕事だったとは。


一五年あれば、あれだけの仕事ができる。これを明日は我が身としたいものだ。