漫画、このホットメディア

いつからクールが格好よくなったのか?
時代が冷えていては、そんは語意は生まれなかっただろう。まだこの世に、見込みがあるということだ。

比嘉豆腐店での昼飯はメニューを言わなくても出てくることになってる行きつけ、してその内訳はユシドウフあぶら味噌味噌添え、野菜炒め小鉢(作りおきしない)にナマ(おつまみは小ライス!!)、以上で850円だ(何がどうだか知りませんが)。ナマに小コップのオマケが付くことを前に報告した。

さっぱりしたものばかりだから、ずらっとならんだマンガ本は不思議と汚れてない。店によっては私、おしぼりて表紙を見た数の倍くらい拭いたりしますが。

ここでは大島やすいち剣客商売」を一話、読むことにしています。
私には大島版で初見の、言わずと知れた池波某の通俗小説だ。もう分類はないね、通俗・大衆・中間・純文学。黄表紙、赤本などという名称も時代に鍛えられて残ってきた。

豆腐を食いながら手にするのはコンビニエンスストア仕様のものだから、中性紙だった頃と訳が違って寿命は五〇年とあるまい。


話はここからだ、大島には幹部候補の息子とヒラの刑事の父を組み合わせた「デカもの」を知っているが、私は知っている程度。

なんていうことないマンガだが、昼飯所要時間より一話読了の方が時間が掛かったりする。シロウトではないからね、マンガには。

比嘉豆腐店には剣客、四冊あるようだがまだ二冊目に取りかかったとこ。二度三度行きつ戻りつ。池波も初めてなら大島も実はちゃんと見たことがありませんでした。

先日本土に稲刈りに戻った折り、剣客TV版をビデオ屋で探しました。
沢山あって第一シリーズとロングバージョン特別篇いくつかだけで、五六枚。

一枚100円ですが、まんまとやられて二日延滞ン千円、いけないのは私。
それほど手間取らせておきながら、藤田まこと版を借りた全部は観ることができませんでした。

粗悪な紙の上で展開されるマンガは読み手によっては、どうとでも膨らませて受けとることが可能だが、TV版の藤田は「口からテェ突っ込んで奥歯がたがた言わしたるデー」とは言わないが、受け手はリテラシーの欠片も発揮できなくて閉口したのである。


これをマーシャル・マクルーハン先生は、今を去る五〇年ちかくも前にホットなメディアとカッパなされたのだった。
マクルーハンは白黒テレビに比べてラジオがホットなメディアだといったのだが、基準軸は時代と供にずれて今や紙の上のマンガが一等、ホットメディアなのだ。

大島、なかなかよいよ。って、読み手の私はヨイヨというオチ。

なんかまた、マンガが描けそうな気がするんだが錯覚かしら。原作つき「大きな幹の向こうに廻った」と、仮題を予告しておきます。