籐蔓擬

轟の森で、トウツルモドキをはがしてきた。
そこは盛山の旧村で最後に残った某女の歌が、あしたの前夜祭のごとき宴で歌われてきた。武富の「種取り祭り」のことだ。
呼んでくださる方があって、明日はシュラフ持参で午後五時半の船に乗りましょうと、籐蔓擬を引きずって別れてきた。