あしか印の20ー75、20番手の75本ヨリ。

一カセは100メートルほどで、湯通しの手間の省ける染めを前提にしたもののようだ。二本どりなら糸先を中央で折り返して、編み針に巻いた方が切り口を減らせる。

そこでまずカセ繰りにはめたら糸口から30メートルくらい巻き戻して、別のハンドルに巻き直す。
それから折り返し位置を二本どりの糸口として、あらためて編み針に巻き取り直す。 巻き取れる総量は60メートルだが、使用長は二重の30メートルの編み針がよういできた。

先の枷繰りに30メートル繰り残っている、これを解いた異色と二重巻きして編むと配色に変化が生まれる。
これには別の意図がある。
束で染めるときくくり跡が染め残っても、それを柄として気にしない。それどころか二重の片方に、チラチラと点在して作業工程の必然を好ましいものとして受け入れたい。