Z撚りの三つ撚り糸を二つ折りにして

Z撚りの三つ撚りの糸を二つ折りにして、左手の親指と人指し指で挟んで親指を突き出す回転方向で、二回転ほど転がして撚る(ヨリは戻る)と、こうなる。針穴に通そうと何気なく先を尖らせようとしたのだが、何かのエンブレムさながらシンメトリアルな形が生まれ出て目を留めた。
この美しいカーブから三本の糸のS撚りと、その三本が逆のZ方向に撚られるバランスが整っていることが判る。こういう整然とした三ヨリロープが少なくなって、寂しく感じている。扱いに作法がいる三つ撚りが敬遠されて金剛打ちのような組紐ばかりのご時世にだ。
いつもは初期スマホですが珍しくPCを開くと、「ヨル」の変換に注釈のあるなしに気付いた。よる依る因る拠る由る縁る……が説明のあるもので、夜ヨル縒る撚る寄る選る……にはない。撚ると縒るを調べてみたことはないのだが、テヘンとイトヘンを手掛かりに使い分けるべきだろうが、私は縒の字は使っていない。言葉にすると、ただでさえややこしいロープワークですから。

id
ogawashigeru:20140414202508j:image