午睡つづき

小さな家はほぼ組み上げるまでに、刻み終った。十代の息子と四十代との母親の、小さな家になることになった。その土台にも、柱にも棟にも二人の初仕事の痕跡がしっかり刻まれた。
ひとまずここまでとして、明日は島を離れる。緑蔭の作業場の周辺で、午睡に支配された生き物が死んだように寝ている。

かれらの眠りを妨げることは簡単でない。私も和田も昨日は手を動かしながら、ややもするも睡魔の訪問をうけた。