スニーカーだけでなく革靴も紐の扱いには、昔日の観がある。ドイツ靴を見てまわったついでに、合成皮革でないフツーの革靴の結び目に驚かされる。
金剛打ちの端を裁ち切りかまわず一結びして螺旋状に鳩目に巻いて通したら、その先も一結びして断ち落とした本革紳士靴。若くない店員にいつからこんな……と、思わず。
なにか人の世の命脈が途切れたような、唐突だがそんな気さへする。ティンバーランド、きいたふうな名前。一足買っただけですから、使い回して何パターンか結んでみる。明日はプレーンに結びなおして、作品ナンバーにダッシュを付す。
