フリルのコンバース

ありがとうございました!!
日航に宿泊している〇〇です。
本当に可愛らしい世界で一足のスニーカー
大切にしつつ、たくさん履きます
甲高ですが、ぴーったりでした
また石垣に必ず戻ってきます
 
 
──というメール拝見。履きやすく手直しして、明日朝早く発つというYさん宛にフロントにお届けした。
二つの写真からお分かりいただけるか心許ないが、紐端を長く繋ぎ直した。履き手(足ですが──)が、とくべつ甲高だからじゃない。中に込めモノを詰めても主なく靴だけに結ぶと、どうしても細身にしてしまうんだな。
 
七〇年の岡本太郎が「座ることを否定する」椅子シリーズを作ったが、機能を逸脱して暴走する宿命を表現の世界は孕んでいる。もちろん過剰な結びには或評論的な意図があるが、それがレディ・メードの細工物である時は本来の用に美の範疇で、人手に渡っていくことを忘れてはいけないな。
 
「ズック・1」に収めた初期の靴は特にそうで、今度のように手直ししてお渡しすることになる。暇をみてそんな若いナンバーを、少しずつ予め「すぐ履けるように!」手直ししている。表情が変わったそれにはダッシュを付けて、VOL ,3に再録しよう──なんて考えている。
 
もういい加減にして、ハンモックに復帰したいのだか──。靴ひも仕事ぜんたいが道草なんですが、私には。

 
上が無理に初めて履いた様子、下はお届けした「ダッシュ」。