1959

00019と00020はピンクと黒のコンビだったが、トリッペン最難度の不完全なスニーカーバージョンをこのように改めることができた。前者を1949と呼ぶことにしたが、こちらは1959である。そのわけをいずれ話す。

トリッペン最難度は一足につき四本のロープで結んでいたが、1959は片端にアイスプライスをしつらえた各々一本だけで結ぶ。トリッペン・スニーカー・それにこれ。順を追って七穴・六穴・八穴で、穴数によって次第に難度を増して完成度を高めた。

つまり1959はトリッペン最難度より、複雑。複雑なだけでなく甲を緩やかに、かつ十全に包み込むことができた。靴の履き心地はとかく、足の裏とインソールの関係で語られることが多かった。

甲高の私が、常々感じてきたことだ。ン十年ぶりに八穴のバスケットのを1959仕様で履いてみようと、ビザと腰に相談しているのだが……。