タカキタとマツヤマ

高北と松山は、牛馬がひくスキのメーカーの名称。ひくは「牽く」か「曳く」で、スキは「鋤」でなく「犁」や「犂」のどちらかが木製の胴に刻印されていることから判る。

この度の陸・海送には積めなかったが、次が最後と決めた次回こそ島に運びたい。しかし台湾に由来する水牛で耕作する習慣にのっとって、米を作る希望は実現しそうにない。

五島列島の神田で永らえてきた古代米「神丹穂」を、二〇年ほど育ててきた。ここ四五年は種籾を絶やさないだけの稲作だったが、島での再開の自分への意思表示だったろう。

まもなく育つバナナ畑の入り口の門柱、これは何だと訊ねる者にスキであると由来を話す私はそのとき居るか?