端ロープのないハンモック

ばんやファームから引き上げてきた傷んだハンモック三本を解きながら、一つにして編み直した。五日かかったといって私には何でもないが、こう思うのは稀だろう。張り棒を外す程度に解くのに、15分――を目標に改良を重ねてきた。よく洗って、端ロープのないハンモックにしてみる。使い込んだ上で、やろうとしていることがある。

藁で作った郷土玩具うまのようなムカデのような、しめ縄のようなもの。これが藁算である。なにかさっぱりした印象なのは、これがまだ、なにも書いてない「白いノート」だからだ。

――ワラが白いノート? 藁算を遠くから見てきた。触れたのははじめてのこと。食堂女闘牛士の店(……んな屋号のわけないが)で、寸借。台風一過あすは、一日見る、ためつすがめつ。