ナカジマのあぜは土手

年をまたいで二カ所の田のあぜに手をいれた。初めてで最後のこと。ナカジマでは土手といってもよい高さのある畦で、打ち込んだ杭は、大人の背ほどある。祖父繁太郎の代にお蚕(かいこ)で稼いで買った田だと、祖母・孝(たか)が言っていた。
以来、二代の男が土手を築き畦を直し、田を耕し土を作ってきた。重機で天地反しをおさなじみのタカオ君に頼んだついでにそのアタマをバケットで押し込んでもらうと、軽トラ一杯も運んできた杭は難無く一列に並んで沈みこんだ。
写真のタコは自作。ヒガンバナを植えて、土手の私の代の手直しは三年越しで終った。

秋に咲くだろうか。