アダンの気根の繊維を綯う

サトウキビのじくに交互に手繰り巻いてあった。巻きに大小あって、その小の茎には「35メートル」と書いてあった。そうはないだろう、悪気はないのだ。
目の見えない彼が計ったかどうか、それは分からない。 ひとひろ二ひろと巻き取る前に計ったかろうか。

むしろ何とも表示してない大の方が、35メートルあるんだろうなと私は思った。
ざわついた祭りの障害者作業所ブースは愉しげで、大枚1万円の客をして黙ってそう思わしめたにすぎない。

ボリュームはこぶし二つ分くらいで、小もそれほどにしてから半分くらい使ったものが店先に出してあったのだ。

指一本をゲージにしてこれで、ハンモックのミニアチュールを編んでみた。二つ目は目も揃ってきた。じつは玩具ははじめて。ふちロープはどうしようか。