藍のタコ糸で

アダンはひとまずおいて、島の藍染めのついでに紛れ込ませておいた一ミリのタコ糸で編んでみた。

洗濯ばさみの人形を横にした、スケールのつもり。縁には人の載るハンモックを編んだ三ミリロープが、ちょうどよいだろう。
今日は郊外に民具製作の工房を持つ「やちむん館」まで、ガジュマルの巨樹の下で来春にひらくハンモックの講座開催の打ち合わせに出たので、ここまでで四時間くらい。

ミニチュアはちょっとデフォルメしたくらいの、感じでバランスがとれている。ほどいたり編み直したり、プロポーションが決まれば(張り棒もまとめて作るとして)八時間で三つくらいできるだろう。

にしても土産では高い、精巧なミニチュアという位置に置きたい。

ここしばらく小人のハンモックに凝ってしまった。藍染めのコビト用が出来たので、ひとまずきりあげる。
アダンで編んだのもこれもネットの中ほどがくびれているのは、使い込んで目が締まってネットが延びたとき余裕を持たせた縁ロープのテンションをあげれば、再び横になった人をほどよく中空に保持できるようにである……。
とここまで思って、誰がこの手のひらサイズのハンモックに横になって使い込んでくれるのか考えたら可笑しい。
鉛の人形の友人を求める夜も暮れた。