おおまつすこやか

ばんやファーム同様太平洋から潮騒が届く丘陵部が舞台、これも目を見張るが通りがかりに足を止めた光景がもうひとつあった。ここもMのお兄さんK所有の、サトウキビ畑。

ハンモックについて話すとき樹を植えよだったが余命の底が見えはじめると、ほどよい大樹を物色するようになった。

これは二〇メートルに及ぼうかという大樹だか、戦後生まれの同輩ではないか。大樹といえば海風に頭をはねられた様が島の常だが、やや中の窪地でこんな伸びやかに枝をはる松は多くない。

サンチョウブくらいの畑地だろうか。長靴でわけ入って見上げると、この樹はまだ壮年だな。私には十年足りない。